
2002年(平成14)興収ベスト10
(一般社団法人日本映画製作連盟より)
1位/名探偵コナン ベイカー街の亡霊(東宝)
2位/模倣犯(東宝)
3位/ナースのお仕事 ザ・ムービー(東宝)
4位/ピンポン(アスミック・エース)
5位/クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(東宝)
6位/リターナー(東宝)
7位/トリック(東宝)
8位/たそがれ清兵衛(松竹)
9位/犬夜叉 鏡の中の夢幻城(東宝)
10位/突入せよ!「あさま山荘」事件(東映)

1位/名探偵コナン ベイカー街の亡霊(東宝)
2002年4月20日に公開された。劇場版「名探偵コナン」シリーズの第6作目である。監督はこだま兼嗣、脚本/野沢尚、原作/青山剛昌、主題歌/B’z 「Everlasting」。
本作の脚本は、前作「天国へのカウントダウン」の古内一成に代わり、江戸川乱歩賞を受賞した小説家の野沢尚が担当している。
東京の米花シティーホールで仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティでコナンたち少年探偵団が体感シミュレーションゲーム“コクーン”の中に入ってゲームを楽しもうとするが、会場では殺人事件が発生!さらに人工知能ノアズ・アークによる暴走でゲームに参加した50人の命が人質になってしまった…。
コナンは殺人事件の真相をあばき子供たちの命を助けるため、VRの中で100年前のロンドンに実在した凶悪犯“切り裂きジャック”との対決に挑むこととなる…。果たしてコナンはゲームを無事クリアし、子供たちの命を救えるのか!?
そしてゲームに隠された、殺人事件の真相に迫る衝撃の事実とは……。コナンと参加者の少年たちが助け合いながら事件を解決していくというジュブナイルミステリーである。
本作の興行収入は34億円を記録している。この興行収入は2002年度の邦画第2位を記録した。また、この「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」の興行収入記録は2009年4月18日公開の第13作「漆黒の追跡者」の35億円に更新されるまで破られなかった。


2位/模倣犯(東宝)
2002年6月8日に公開された。監督は森田芳光、脚本/森田芳光、出演/中居正広、山崎努、伊東美咲、木村佳乃、寺脇康文、藤井隆、津田寛治、平泉成、田口淳之介、藤田陽子、小池栄子、小池栄子、中村久美。
小木茂光、モロ師岡、城戸真亜子、松本志のぶ(日本テレビアナウンサー)、福澤朗(日本テレビアナウンサー)、山田花子、佐藤江梨子、坂下千里子、爆笑問題(太田光・田中裕二)、PUFFY(大貫亜美・吉村由美)ほか。
本作の興行収入は16億円を帰路記している。本作は直木賞作家・宮部みゆきのベストセラー・ミステリーをSMAPの中居正広主演で映画化したもので、メディアを巻き込む冷酷な犯罪を行う異常犯たちと、被害者遺族たちとの闘いを描いた犯罪ドラマである。
東京の下町で豆腐屋を営む有馬の孫娘・古川鞠子が失踪。そんなある日、公園のゴミ箱から女性の右腕とショルダーバッグが発見される。その後、メディアに犯人からの犯行声明と、被害者と思われる二人の女性の写真が届く。
日本中が騒然となる中、必死の捜索が行なわれたが、その首謀者らしき男2人の事故死で事件は解決した。しかし、犯人とされた2人の親友・網川は、真犯人は別にいると主張する。
猟奇連続殺人事件を通して、現代社会が抱える病理に鋭く迫るミステリードラマである。本作は、第57回毎日映画コンクール日本映画ファン賞受賞。また、栗橋浩美を演じた津田寛治が、第45回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞した。観客動員数100万人以上を記録するヒット作となった。

3位/ナースのお仕事 ザ・ムービー(東宝)
2002年5月11日に公開された。監督は両沢和幸、脚本/両沢和幸、出演/観月ありさ、松下由樹、吉行和子、根岸季衣、伊藤かずえ、深浦加奈子、蟹江敬三、原田龍二、小島聖、井上晴美、野際陽子、上原さくら、光浦靖子、宮地雅子ほか。
本作は、1996年7月2日からフジテレビ系列の毎週火曜日 21:00 – 21:54に放送されたテレビドラマシリーズ「ナースのお仕事」の映画版である。主人公の新米ナース・朝倉いずみ(観月ありさ)が経験を重ね、一人前の看護婦として成長していく姿を描いている。
テレビドラマでは、いずみを演じた主演の観月ありさと先輩ナース・尾崎翔子を演じた松下由樹との掛け合いが人気となって高視聴率を獲得。観月・松下の代表作となった。また、大島冴子を演じた伊藤かずえ、高杉健太郎を演じた藤木直人の名前を高めた作品でもある。
本作の興行収入は14億4千万円を記録している。本作「ナースのお仕事ザ・ムービー」の設定の時期は明確ではないが、テレビドラマでは朝倉いずみ(観月ありさ)が5年目途中から6年目途中での物語が始まっていると思われる。
根本(吉行和子)が看護部長専任になっており、新婦長の矢口(根岸季衣)が着任していること。大島(伊藤かずえ)が第2子を妊娠中で産休前で、劇中ではかなりの期間が経過している。
ラストでは尾崎(松下由樹)が婦長になり、産休から復帰した大島が主任に昇進していること。病院側スタッフの出演者から見ると、パート3の後日談であるが、このすぐ後に放映されたパート4にも尾崎婦長・大島主任の設定がそのまま引き継がれたり、一部の患者が引き続き入院していることから、テレビシリーズのパート4時期に相当している。

