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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成13年の日本映画年間ベスト10、No.7,8,9,10

2020.06.18 by 西川昭幸

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2001(平成13)年興収ベスト10 

(一般社団法人日本映画製作連盟より)

1位/千と千尋の神隠し(東宝)
2位/劇場版ポケットモンスターセレビィ時を超えた遭遇(東宝)
3位/バトル・ロワイヤル(東映)
4位/陰陽師(東宝)
5位/ドラえもんのび太と翼の勇者たち(東宝)
6位/ONE PIECEねじまき島の冒険(東宝)
7位/名探偵コナン天国へのカウントダウン(東宝)
8位/冷静と情熱のあいだに(東宝)
9位/ホタル(東映)
10位/映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲(東宝)

名探偵コナン天国へのカウントダウン

7位/名探偵コナン天国へのカウントダウン(東宝)

2001年4月21日に公開された。監督/こだま兼嗣、脚本/古内一成、原作/青山剛昌、主題歌/倉木麻衣 「always」。劇場版「名探偵コナン」シリーズの第5作目にあたる。劇場版5周年記念作品でもある。

コナンファンの中でも高い評価を得ている本作品は、西多摩市に新しくできた319メートル、294メートルの高さを誇る超高層ツインタワーを舞台に、コナンと蘭、少年探偵団の面々が大活躍を見せる、推理アニメーション。

劇場版5周年を迎えた本作では、キャンプの帰りにコナンとそのクラスメイトが立ち寄った日本一の高さを誇る“ツインタワービル”を巡って起こる連続殺人事件の謎に、おなじみ少年探偵のコナンが挑む。

ツインタワービルの建設を推し進めた市議会議員の大木岩松やTOKIWA専務取締役の原佳明など関係者が次々に殺害されていく。そんな中タワーオープンパーティにコナンたちも出席する。

ところが、パーティーの最中にTOKIWAの社長である常盤美緒の遺体が発見され、さらにコナンの宿敵である黒の組織がビルを爆破。コナンたちは炎上するビルの中、絶体絶命の危機に陥ってしまう・・・。

黒の組織が初登場して組織のメンバー灰原にスポットが当たっている作品である。また、今回倉木麻衣が歌う主題歌の「always」は、後にアニメ版エンディングにも採用されているため、印象に残っている人も多いだろう。

本作の興行収入は29億円を記録している。本作は、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画で日本歴代興行収入第1位を獲得している。

この記録は2020年現在、実写・アニメ問わず、日本映画の歴代興行収入記録は塗り替えられていない。第52回ベルリン国際映画祭で「ブラディ・サンデー」と同時に金熊賞を受賞している。
そのほか、日本アカデミー賞最優秀作品賞、アカデミー長編アニメ映画賞受賞作、アニー賞作品賞受賞作品、サターン賞受賞作品、オリコン年間DVDチャート1位作品、JASRAC賞金賞受賞曲などを受賞している。

冷静と情熱のあいだに

8位/冷静と情熱のあいだに(東宝)

2001年11月10日に公開された。監督は中江功、脚本/水橋文美江、原作/江國香織、辻仁成、出演/竹野内豊、ケリー・チャン、ユースケ・サンタマリア、篠原涼子、マイケル・ウォン、椎名桔平ほか。主題歌/エンヤ「Wild Child」。

監督はTV「プラトニック・セックス/20歳の純愛編」の中江功。江國香織と辻仁成による原作を基に、「バースデイプレゼント」の水橋文美江が脚色。撮影監督に「センチメンタルシティマラソン」の津田豊滋があたっている。

本作の興行収入は27億円を記録している。また、本作は、第25回日本アカデミー賞 、優秀主演男優賞(竹野内豊)、優秀撮影賞(津田豊滋)、優秀照明賞(川井稔)第20回ゴールデングロス賞 優秀銀賞を獲得している。

絵画の修復士を目指す順正は、イタリアのフィレンツェの工房で順調な生活をしていたが、心に虚しさを抱えていた。その原因は学生時代共に過ごし運命の女性だと思っていた恋人あおいの存在だった。

10年後の再会を約束をして別れたあおいを思い続けている順正は、ある日あおいがイタリアのミラノにいることを知り再会するが、すでに別の恋人マーヴと生活していることを知る。

そんな折、修復士となった順正は絵の修復中に、その絵を切り裂かれてしまうという事件が起こる。現実に打ちひしがれる順正は失意のうちに日本に帰ることになる。

失意のうちに日本に帰国した順正は、あおいとの別れは財産を守ろうとする父親雅の企みがあったことを知り、10年前にあおいと交わした「30歳の誕生日にフィレンツェの大聖堂で待ち合わせる”」という約束にあおいへの想いを募らせていく。

同じ頃、あおいも順正への想いと、マーヴとの愛の間で揺れていた。そんなふたりが困難を乗り越えて永遠の愛を誓い合うのであった。

主演は、映画初出演の竹野内豊と「東京攻略 Tokyo Raiders」のケリー・チャン。愛し合いながらも別れることとなってしまった男女が、10年後、再び愛を実らせるまでを描いたラブ・ロマンス。

ホタル

9位/ホタル(東映)

2001年5月26日に公開された。監督は降旗康男、脚本/竹山洋、出演/高倉健、田中裕子、奈良岡智子、中井貴一、水橋貴己、井川比佐志、小澤征悦、今井淑未、小林稔侍、夏八木薫、原田龍二、石橋蓮司、小林綾子ほか。

本作は、「鉄道員(ぽっぽや)」のスタッフ&キャストが再結集して製作された。心に深い傷を抱えて激動の昭和を生き抜いた特攻隊の生き残りである男と、その妻の人生を描く人間ドラマで東映創立50周年記念映画である。

本作の興行収入は23億3千万円を記録している。なお本作は、2001年度 第44回ブルーリボン賞助演女優賞(奈良岡朋子)第25回日本アカデミー賞で13部門にノミネートされた。

昭和の終わりが近い頃、鹿児島県知覧で、特攻隊員の生き残り山岡(高倉健)は病弱な妻の知子(田中裕子)を同乗させて、漁船「とも丸」から養殖カンパチに餌を撒いている。

昭和が終わり、平成が始まった頃、特攻隊の生き残りだった友である藤枝が自殺したという知らせが入り深い衝撃を受ける。数日後、藤枝の孫・真実(水橋貴己)が藤枝の遺品のノートを携えて山岡の元を訪れる。そこには藤枝の想いが綴られていた。

数日後、特攻隊員らから「知覧の母」として慕われていた富屋食堂の店主・山本富子(奈良岡朋子)から、特攻で命を落とした金山文隆少尉ことキム・ソンジェ(小澤征悦)の遺品と遺言を韓国の実家に届けてほしいと託される。

金山の婚約者であった妻の知子を伴って韓国に飛んだ山岡は金山の実家を探し当てますが、なぜ金山が死に日本人である山岡が生き残ったのかと山岡を責めるが、金山の遺言を伝えると山岡を責めるのを止め、遺品を受け取った。

口頭で伝えられていた遺言の内容とは、自分は大日本帝国のために死ぬのではなく、婚約者の知子や実家の家族、そして朝鮮民族の誇りのために闘うのだということだった。

本作の監督である降旗監督は後の講演会で「ホタル」の製作過程を次のように語ったという。「最初は生き残った特攻隊員と死んだ特攻隊員、その婚約者の人間関係からスタートしたが、何とかして天皇の戦争責任をも描きたかったけれど、スタッフ全員の賛同を得られなかった」と。

そこで、死んだ特攻隊員を朝鮮半島出身者とすることで「大日本帝国」全体の責任を問うことにしたという。特攻隊の若者たちは「死んだ」のではなく「殺された」ということで真実が見えてくるとした。

映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲

10位/映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲(東宝)

2001年4月21日に公開された。「クレヨンしんちゃん」の劇場映画シリーズの9作目である。監督は原恵一、脚本/原恵一、原作/臼井儀人、主題歌/小林幸子「元気でいてね」。

本作は21世紀初の劇場版クレヨンしんちゃんである。過去と未来の交錯が描き出され、20世紀、特に昭和30〜40年代の高度成長期を懐古するコンテンツやギミックが多用されている。

本作の興行収入は145億円を記録している。また、本作は第三十三回星雲賞メディア部門参考候補作選出、第23回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第8位、キネマ旬報創刊85周年オールタイムベスト・テン アニメーション部門7位、キネマ旬報創刊90周年オールタイムベスト・テン 日本映画アニメーション部門4位、日本のメディア芸術100選アニメ部門選出、日本オタク大賞2001オタク大賞受賞などを受賞している。

ある日、しんのすけが住む春日部で「20世紀博」というテーマパークが開催された。昔のテレビ番組や映画、暮らしなどを再現し、懐かしい世界の遊園地であった。大人たちは大喜びするがしんのすけたち子供にはちっとも面白くない。

毎日のように夢中になって遊びに行く大人たち…。そのうちに大人たちは会社に行かなくなり、母親のみさえは家事をやめてしまう。仕方なくしんのすけがひまわりの面倒をみる始末。

実はこれは、大人だけの楽しい世界を作って時間を止めてしまう、恐るべき“オトナ”帝国化計画だった!お馴染みの嵐を呼ぶ幼稚園児・しんちゃんと、20世紀へ時間を逆戻りさせようとする組織との戦いを描いた長篇ギャグ・アニメーションのシリーズ第9弾である。

拙著<美空ひばり最後の真実>が発売中です。

Filed Under: 平成 Tagged With: 東宝

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著者紹介(西川昭幸)

アバター1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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