
2001(平成13)興収ベスト10
(一般社団法人日本映画製作連盟より)
1位/千と千尋の神隠し(東宝)
2位/劇場版ポケットモンスターセレビィ時を超えた遭遇(東宝)
3位/バトル・ロワイヤル(東映)
4位/陰陽師(東宝)
5位/ドラえもんのび太と翼の勇者たち(東宝)
6位/ONE PIECEねじまき島の冒険(東宝)
7位/名探偵コナン天国へのカウントダウン(東宝)
8位/冷静と情熱のあいだに(東宝)
9位/ホタル(東映)
10位/映画クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲(東宝)

4位/陰陽師(東宝)
2001年10月6日に公開された。監督/滝田洋二郎、脚本/福田靖、夢枕獏、江良至、出演者/野村萬斎、伊藤英明、真田広之、今井絵理子、夏川結衣、室井舞、萩原聖人、江本明、岸部一徳、矢島健一、石丸謙二郎、石井慎一、国分佐智子、蛍雪次郎、木下ほうか、小泉今日子ほか。
夢枕獏の原作伝奇小説「陰陽師」に出てくる陰陽師、安倍晴明の活躍を描いた逸話を使って、オリジナルストーリーを展開。晴明のライバルである悪の陰陽師、導尊役は真田広之。晴明の親友、源博雅役に伊藤英明。式神役にはSPEEDの今井絵里子、正体不明の謎の女役には小泉今日子が共演している。
本作品の興行収入は30億1千万円を記録している。なお、本作品「陰陽師」は、続編として2003年10月4日に「陰陽師II」が公開されている。
また、本作品は以下の通り多くの賞を獲得している。第56回毎日映画コンクール録音賞、第25回日本アカデミー賞、野村萬斎が第44回ブルーリボン賞主演男優賞、新人俳優賞を獲得。優秀助演女優賞に小泉今日子。そのほか優秀監督賞、優秀撮影賞、優秀照明賞、優秀編集賞、優秀美術賞、優秀音楽賞、ゴールデングロス賞銀賞などである。
監督は「秘密」の滝田洋二郎。1955年12月4日富山県生まれ。74年向井寛が主催する獅子プロに入社している。情感溢れる演出感覚で、多くの成人映画を手掛ける。
85年に公開された「コミック雑誌なんかいらない!」がニューヨーク映画祭で絶賛されたことで注目を集め、以降、日本映画界を代表する演出家の一人として話題作品を発表している。
原作の夢枕獏は、1951年1月1日神奈川県生まれ。日本SF作家クラブ会員、日本文芸家協会会員である。77年SF専門誌「奇想天外」に「カエルの死」でデビューした後、81年に「幻獣変化」を出版。82年に「幻獣少年キマイラ」を発表。
以降、「サイコダイバー魔獣狩り」、「闇切り師」、「飢狼伝」、「大帝の剣」、「陰陽師」などベストセールスを記録。89年に「上弦の月を喰べる獅子」で第10回日本SF大賞。98年「神々の山嶺」で第11回柴田錬三郎賞を受賞。01年にコミック「陰陽師」が第5回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。山岳、冒険、幻想小説などで広範な読者を引き付けている。


5位/ドラえもんのび太と翼の勇者たち(東宝)
2001年(平成13年)3月10日に公開された。監督は芝山努、脚本は「~のび太の太陽王伝説」の岸間信明、撮影監督に「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」の梅田俊之があたっている。
原作/藤子・F・不二雄、声優/大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、たてかべ和也、肝付兼太、ゲスト声優は「新メイプルタウン物語 パームタウン編」の頓宮恭子、知念里奈、大平透、森繁久彌。主題歌を歌う知念里奈はゲスト声優としてツバクロウ役で声優に初挑戦している。
本作の興行収入は30億円を記録している。2001年2月号から2001年3月号「月刊コロコロコミック」に掲載された大長編ドラえもんシリーズの作品で、ドラえもんとのび太たちが、鳥人間の世界で冒険を繰り広げる長篇アニメーションの映画シリーズ第22作目、大長編シリーズでは第21作目である。
シリーズ第22作では、のび太たちは、夏休みの課題として裏山で渡り鳥の研究をしていた。その際に鳥人間の世界“バードピア”から地球に迷いこんだ鳥人間グースケがのび太達の前に現れる。人力飛行機がないと空を飛べないグースケのために壊れてしまった飛行機を直して上げることにした。
修理した飛行機をテスト飛行しているときに、突如現れた時空の歪みにのび太たちは飲み込まれてしまう。たどり着いた先は鳥人間の世界バードピアであった。のび太たちはドラえもんのひみつの道具「バードキャップ」を使って鳥人間になりすますことにした。
グースケと一緒に渡り鳥パトロール隊の入隊テスト“イカロスレース“に出場することになった。でもそこには、人類を敵だと思っている住人たちがいた…。ドラえもんやグースケたちはバードピアを救うことができるのか。

6位/ONE PIECEねじまき島の冒険(東宝)
本作品は、2001年3月3日に公開さた。監督は志水淳児、脚本/橋本裕志、原作/尾田栄一郎。尾田栄一郎原作の「週刊少年ジャンプ」で大好評連載中の海洋冒険コミック漫画「ONE PIECE」の劇場版アニメーション第2弾。
本作の興行収入は30億円を記録している。「2001春 東映アニメフェア」の1本として公開された。30億円を記録した本作は、2009年に公開された『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』まで最高記録だった。
麦わらのルフィ海賊団の大事な愛船・ゴーイングメリー号が盗まれてしまう。船を盗んだのは“ねじまき島”を根城にするトランプ海賊団だった。ルフィたちは、船を取り戻すべく、世界一高価なカラクリ時計「ダイヤモンドロック」のある伝説の“ねじまき島”に向かうのだった。
そこで彼らを待ちうけていたのは、トランプ海賊団の船長ベアキングが仕かけたいくつもの罠だった。仲間達が次々と捕まってしまうがルフィはひとりでベアキングに戦いを挑む。
劇場版第2作品目にあたる本作品。まだ2作品目という事もあり、ワンピース本来の戦闘シーンなどが楽しめる作品となっている。海賊王を目指して旅を続けるルフィとその仲間たちが繰り広げる冒険を描いた物語である。なお本作は、第19回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。

