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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成10年の日本映画年間ベスト10/No.7,8,9,10

2020.01.12 by 西川昭幸

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1988(平成10)年興収ベスト10

(一般社団法人日本映画製作連盟より)

1位/踊る大捜査線THE MOVE(東宝)
2位/ポケットモンスターミュウツーの逆襲(東宝)
3位/ドラえもんのび太の南海大冒険(東宝)
4位/金田一少年事件簿・上海魚人伝説(東宝)
5位/不夜城(東映)
6位/プライド運命の瞬間(東映)
7位/名探偵コナン14番目の標的(東宝)
8位/モスラ2・海底の大決戦(東宝)
9位/リング(東宝)
10位/クレヨンしんちゃん・電撃ブタノヒズメ大作戦(東宝)

「名探偵コナン14番目の標的」の画像
名探偵コナン14番目の標的(東宝)

7位/名探偵コナン14番目の標的(東宝)

本作は、1998年4月18日公開された。監督は「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」のこだま兼嗣、脚本/古内一成、原作/青山剛昌、音楽/大野克夫、主題歌/ZARD「少女の頃に戻ったみたいに」。

コミック・アニメでも大人気の「名探偵コナン」の劇場版第2弾、「名探偵コナン」シリーズの第2作目にあたる。小五郎の知り合いの名前に1~13が入った人物が狙われていくというストーリー。
目暮十三や白鳥任三郎の下の名前が出たのは本映画が初めてであるが、この作品のためにつけられたものと思われる。また、妃英理とその秘書の栗山緑が劇場版初登場。特に栗山緑はこの映画が初出である。原作では語られていない小五郎と英理の別居の理由、小五郎が刑事を辞めた理由が描かれている。
コナンの身近な人々、目暮警部、蘭の母親の妃英理、阿笠博士が、立て続けに命を狙われるという事件が次々に発生。そしてその側には犯人からのメッセージと思われるトランプが置かれていた。襲われた人間に共通するのは名前に数字や数字になぞらえられる文字が入っていた。

目暮「十三」、「妃」英理(妃=クイーン=トランプの12)、阿笠博「士」は(11)だった。小五郎はこれを自分に恨みを持つ、元殺人犯「村上丈」による犯行だと推理。さらに次に狙われるのは「辻」弘樹だと推理、その理由は名前の辻に10が入っているからだ。小五郎は彼の元へ向かうのだが。そこには新たなる殺人劇が待ち受けていた。

配給収入は10億5千万円を記録している。なお、本作では原作では語られていない小五郎と英理の別居の理由、小五郎が刑事を辞めた理由などが描かれている。また、小五郎が警視庁屈指の拳銃の名手だったいうことも本作で語られ、以降の作品でも採用されている。

「モスラ2・海底の大決戦」の画像
モスラ2・海底の大決戦(東宝)

8位/モスラ2・海底の大決戦(東宝)

1997年12月13日に公開された。監督は三好邦夫、河村紘一、脚本/末谷真澄、原案/田中友幸、出演者/小林恵、山口紗弥加、羽野晶紀、満島ひかり、島田正直、大竹雅樹、奥野敦士、おかやまはじめ、紺野美沙子、細川ふみえ、佐藤正宏、野波麻帆ほか。

本作は、1996年公開の「モスラ」の続編で、平成モスラシリーズの第2作。前作で助監督を務めた三好邦夫の監督デビュー作品。また、のちに人気女優となる満島ひかりの映画初出演作である。

本作は、前作同様環境問題をテーマとしており、地球を滅亡へと導く最強の敵を相手に、子供たちとモスラが活躍する姿を描いている。モスラにとっての主戦場は空と陸地であったが、モスラにとってここは未知の戦場である海底での戦いを描くという新しい試である。
沖縄・石垣島で、眠っていた怪獣ダガーラが目を覚ましてモスラを海中から攻撃する。海に入れないモスラは苦戦するが、秘宝の力で水中モードに変身、モスラの反撃が始まる。

舞台となるピラミッドが東宝スタジオの12メートル四方の大プールにピラミッドのミニチュアが作られ、海底のセットは、沖縄の海を意識して背景や照明は緑色となっている。

また、本作の監督である田中雄幸は1954年公開の「ゴジラ」以来、東宝特撮映画に携わってきたが本作品が公開された年に死去し、この作品が遺作となった。

配給収入は11億円を記録している。本作は、日本一の歓楽街として知られる新宿の歌舞伎町を舞台にしている。そこは、中国人たちが勢力争いを繰り広げる街と化していたが、 日本と台湾のハーフ・劉健一(金城武)は、歌舞伎町の中国人の裏社会を器用に渡り歩いていた。

眠らない街、新宿・歌舞伎町で繰り広げられる中国系マフィアの抗争に巻き込まれるアウトローの生と愛をかけた闘いを描くアジアン・テイストなノワール・ムービーである。

ミステリー性の高いサスペンス。眠らない街・歌舞伎町に内包された恐ろしさが、映像として見事に表現され舞台として成立している。主演の、金城武はこの作品で人気を不動のものにした。

「リング」の画像
リング(東宝)

9位/リング(東宝)

1998年1月31日に公開された。監督は中田秀夫、原作/鈴木光司、出演者/松嶋菜々子、中谷美紀、竹内結子、佐藤仁美、松重豊、真田広之、沼田曜一ほか。日本映画界にホラー・ブームを巻き起こしたヒット作である。

鈴木光司の同名小説「リング」を原作とするデュアル・ホラー映画である。女子高生たちの奇怪な死を追っていたテレビ局員の浅川玲子は、高校生たちの間にビデオテープを見た者は、1週間後に呪い殺されるという「呪いのビデオテープ」の噂が広がっていることを知る。

謎を追っていた浅川は問題のビデオを見てしまう。 別れた夫の協力を得てビデオの謎を解明するうちに、超能力者の悲劇的な死とその呪いにたどりつく。1週間という限定された時間が心理的な恐怖を高めてる。

本作では、内容の大筋では原作小説に沿っているものの、主人公が男性から女性に変更されるなど設定が大きく変わっている。原作小説が複雑な謎を解いていくといった推理小説であるのに対し、映画作品では観客を怖がらせることが重視された純粋なホラーとして仕上がっている。

配給収入は10億円を記録している。本作には、その後続編がつくられている。「らせん」「リング2」「リング0バースデイ」「貞子3D」「貞子3D2」「貞子」などである。

本作における呪いの元凶として登場する山村貞子は、古典的な幽霊のイメージだが映画史に残る人物として記憶に残る存在である。特に貞子がその姿を現す映画独自の演出は話題になった。本作のリメイク作品には、韓国版「リング」アメリカで公開された「ザ・リング」などがある。

「クレヨンしんちゃん・電撃ブタノヒズメ大作戦」の画像
クレヨンしんちゃん・電撃ブタノヒズメ大作戦(東宝)

10位/クレヨンしんちゃん・電撃ブタノヒズメ大作戦(東宝)

1998年4月18日に公開された。本作は「クレヨンしんちゃん」の劇場映画シリーズ第6作目。キャッチコピーは「このおバカ、恐るべし」である。監督は前作「暗黒タマタマ大追跡」と同じ原恵一、脚本/原恵一、原作/臼井儀人である。主題歌「PURENESS」はSHAZNAのIZAM。
劇場版「クレヨンしんちゃん」としては初となる野原一家以外を主役もしくは準主役として描いた作品である。しんちゃんと他の野原一家が初めから終盤まで別行動になっている。また、しんのすけの友人たちが「かすかべ防衛隊」として初めて登場している。

配給収入は5億5千万円を記録している。世界征服を目論む秘密結社「ブタのヒヅメ」の開発した新兵器を国連直轄の情報組織「SML」の女スパイ「お色気」が盗み出し東京湾へ脱出する。そのころ、東京湾のお台場付近の屋形船の中では、ふたば幼稚園の先生と園児達が大宴会をしていた。

そこにお色気が身を隠すために乗り込んできたが、その屋形船がブタのヒヅメに襲撃される。先生や園児達はなんとか脱出するが屋形船のトイレにいたかすかべ防衛隊の5人は取り残され、ブタのヒヅメの飛行船に屋形船ごとさらわれてしまう…。さらわれたしんのすけ達とお色気の運命は・・・・。

かすかべ防衛隊が主体となって活躍する銃撃戦や格闘など、迫真のアクションシーンが展開される。前作でも近未来的世界観を取り入れつつファンタジー成分が残されていたが今作ではほぼファンタジー色がなくなり、シリアスで実写顔負けのアクションシーンが多い。また、前作に引き続きクレヨンしんちゃんの作者 臼井儀人も劇中でゲスト出演している。

拙著<美空ひばり最後の真実>が発売中です。

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著者紹介(西川昭幸)

アバター1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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