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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成9年の日本映画年間ベスト10/No.7,8,9,10

2019.12.21 by 西川昭幸


1997(平成9)年興収ベスト10


(一般社団法人日本映画製作連盟より)


1位/もののけ姫(東宝)
2位/失楽園(東映)
3位/ドラえもん・のび太のねじ巻き都市冒険記(東宝)
4位/新世紀エヴァンゲリオン劇場版(東映)
5位/モスラ(東宝)
6位/学校の怪談3(東宝)
7位/新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(東映)
8位/ヘルメス愛は風の如く(東映)
9位/名探偵コナン・時計仕掛けの摩天楼(東宝)
10位/虹をつかむ男(松竹)

「新世紀エヴァンゲリオン劇場版シト新生」の画像
新世紀エヴァンゲリオン劇場版・シト新生

7位/新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(東映)

1997年3月15日に公開された。アニメーション映画「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版第1弾である。総監督/庵野秀明、監督/摩砂雪(DEATH)、鶴巻和哉(REBIRTH)、脚本/薩川昭夫(DEATH)庵野秀明, 主題歌/高橋洋子「魂のルフラン」。

本作は、「DEATH」編と「REBIRTH」編の2部構成となっており「DEATH」編は1995年10月~1996年3月にかけて放送されたTVアニメシリーズ(第1話〜第24話)の再構成で、「REBIRTH」編は、第25話を一部修正して新作シーンが追加されたものである。

配給収入は14億5千万円を記録している。もともとは、1997年春にTVアニメシリーズの総集編とリメイク版第25話・第26話をセットにした完結編として「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」を公開し、同年夏には完全新作の劇場版が公開されるはずであった。

しかし、「REBIRTH」編の制作が遅れ、1997年の春の公開に間に合わない事が分かったため総監督の庵野秀明が謝罪した。そこで、急遽「REBIRTH」編の完全版である「Air/まごころを、君に」の公開を発表する。完全新作の劇場版はお蔵入りになってしまったが、10年後の2007年には完全新作ともいえる「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」公開された。

「ヘルメス愛は風の如く」の画像
ヘルメス愛は風の如く

8位/ヘルメス愛は風の如く(東映)

1997年4月17日公開された。幸福の科学出版による劇場版アニメ。原作は、幸福の科学グループ創始者で総裁の大川隆法による同名の著作。古代ギリシアを舞台とするアニメ作品で、製作総指揮も大川が務めている。

監督は『太陽の使者 鉄人28号』『六神合体ゴッドマーズ』の今沢哲男。総作画監督は『げんしけん2』の柳田義明。主役のヘルメスを演じたのは『新機動戦記ガンダムW』の子安武人。出演はほかに伊藤美紀、南原宏治、内海賢二、野沢那智、神代知衣など。

配給収入は、7億4千万円を記録している。本作は書籍「愛は風の如く」の第32章あたりまでを原作としている。さらに1996年ギリシャへの現地取材を行い、原作の裏付けのもと、随所にCG技術やSFXを使用している。

4300年前の古代ギリシアを舞台に繰り広げられた一大アドベンチャーアニメ。
地中海諸国に住む人々は、救世主の出現を待ち望んでいた。そんな時、クレタ島シティアの王家にヘルメスが誕生する。

26年後、文武ともに優れた青年ヘルメスは、シティアの王となった。ある日、リュカルゴスの丘の上で天地創造の神・オフェアリスから地獄のミノス王が大暴れしていることを伝えられ、暴君ミノス王を倒す重大な使命を受け、天上界の光の軍勢の奇蹟を喚起し、神と一体となって地獄のミノス王を討ち倒す。

古代ギリシャ神話の英雄ヘルメスが繰り広げる愛との壮大なる冒険活劇の長編アニメーション。1997年度の毎日映画コンクール・日本映画ファン大賞2位、中央青少年団体連絡協議会 推薦、優秀映画鑑賞会 推薦を受ける。

「名探偵コナン時計仕掛けの摩天楼」の画像
名探偵コナン・時計仕掛けの摩天楼

9位/名探偵コナン・時計仕掛けの摩天楼(東宝)

1997年4月19日に公開された劇場版「名探偵コナン」シリーズ。監督はこだま兼嗣、脚本/古内一成、原作/青山剛昌。

テレビアニメシリーズ「名探偵コナン」の大ヒットにより制作された記念すべきシリーズ第1作目の長編映画作品である。以降は毎年春に新作の劇場公開が行われるようになった。第1弾の本作はメインキャラクターとして主人公とヒロインが描かれている。

配給収入は6億1千万円を記録している。余談になるが、作者の青山は毎週の作業や事件やトリックのアイデア出しなど、コナンを描くのが大変ということでコナンの連載をやめようと考えていた時に、編集者から連絡が入りコナンの映画化決定が告げられた。青山が映画好きだったことから嬉しくなり、連載を続けることにしたという逸話が伝わっている。

本作では、江戸川コナンたちの住む米花町で起きる爆破事件と、彼の正体である工藤新一の誕生日前夜における彼と幼なじみの毛利蘭の恋愛描写が物語の軸となる。

本作はテレビアニメの放送が軌道に乗り始めた時期に製作されたため、日本テレビがまだ参画していないなど小規模だった一方、初期のアニメシリーズの音楽制作を担当していたユニバーサルミュージックが参画している。

「虹をつかむ男」の画像
虹をつかむ男

10位/虹をつかむ男(松竹)

1996年12月28日に公開された。監督は山田洋次、脚本/山田洋次、朝間義隆、音楽/山本直純、山本純ノ介。出演は西田敏行、吉岡秀隆、田中裕子、倍賞千恵子、前田吟、佐藤仁美、笹野高史、宮下順子、田中邦衛、すまけい、柳沢慎吾、松金よね子、神戸浩、鶴田忍、永瀬正敏、柄本明、下條正巳、三崎千恵子、山田スミ子、上島竜兵、高原駿雄ほか。
本作「虹をつかむ男」は、西田敏行主演、山田洋次監督の喜劇映画シリーズとして2作が制作された。実は、山田監督の「男はつらいよ」シリーズの第49作目となる「男はつらいよ 寅次郎花へんろ」の撮影に入る予定であった1996年8月4日に車寅次郎役の渥美清が死去してしまった。

「男はつらいよ」は制作中止となりシリーズも打ち切りとなった。そんな中で山田監督は渥美を追悼して「寅次郎花へんろ」のキャストをほぼ移行して「虹をつかむ男」の製作を発表した。

本作のエンディングでは、出演者が追悼の意味を込めて亡き渥美清への思いを語っている。また、エピローグにおいて渥美清演じる寅さんがCG合成で登場する一場面がある。その後、渥美清が歌う「男はつらいよ」の主題歌が途中まで流されている。

配給収入は5億8千万円を記録した。このシリーズは2作で終わったが、「男はつらいよ」に代わるものとして、同時上映していた西田主演の「釣りバカ日誌」シリーズが「男はつらいよ」に代わって松竹の看板映画となっていった。

拙著<美空ひばり最後の真実>が発売中です。

Filed Under: 平成 Tagged With: 東宝, 東映, 松竹

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著者紹介(西川昭幸)

1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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