• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
  • Skip to primary sidebar
  • Skip to footer

日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

  • 令和
  • 平成
  • 昭和(後期)
  • 昭和(中期)
  • 昭和(初期)
  • 大正
  • 明治
  • アニメ
  • よもやま話

人々をテレビの前にくぎづけにした

2019.12.10 by 西川昭幸

1955(昭和30)年〜1965(昭和40)年

1961(昭和36)年の世相

〈バラエティー番組が人気に〉

この年、2つのバラエティー番組が人々をテレビの前にくぎづけにした。4月8日から放送開始した「夢であいましょう」(NHK)と、6月4日スタートのカラー放送「シャボン玉ホリデー」(日本テレビ)である。

毎週、歌や踊り、爆笑コントがブラウン管に映し出され、茶の間は華やかなショーに酔いしれた。30分はあっという間にすぎていった。

「クレージー・キャッツ」の画像
クレージー・キャッツ(昭和36年)

「夢であいましょう」人気

「夢であいましょう」は人気デザイナー中嶋弘子が司会で、上半身を右に傾けたご挨拶から始まり、コントは黒柳徹子、お笑いは渥美清が軽快でモダンな芸風を披露していた。台本は永六輔、歌は中村八大などが担当し、この番組から色々な名曲が生まれた。

坂本九の「上を向いて歩こう」、坂本スミ子「夢であいましょう」、ジェリー藤尾「遠くへ行きたい」、梓みちよ「こんにちは赤ちゃん」ほか。この心を打つ歌とユーモアの人気番組は生放送で、五年間続いた。

「シャボン玉ホリデー」ギャグと音楽の応酬

一方の「シャボン玉ホリデー」は歌手・ザ・ピーナッツと、ハナ肇とクレージー・キャッツが中心で番組が進行。ギャグと音楽の応酬が人気を呼んだ。

クレージーの「お呼びでない?」「ガチョーン」など数々の流行語を生み、11年半も続く長寿番組となった。高度経済成長期の勢いに乗って「すてきな夢」を茶の間に運んだ。

〈中央公論社・社長宅襲われる〉

2月1日夜、右翼を名乗る男が、嶋中鵬二中央公論社・社長宅に侵入。夫人と手伝いの女性を刺し、夫人は重傷、女性は死亡するという衝撃的な事件が起きた。翌朝、右翼団体の大日本愛国党に所属していた17歳の少年が犯人として逮捕された。

少年は、前年の「中央公論」12月号に掲載された深沢七郎の小説「風流夢譚」が皇室を侮辱しているとして嶋中社長宅を襲ったもの。前年の1960(昭和35)年10月に浅沼稲次郎社会党委員長を刺殺した少年も大日本愛国党所属の17歳。

また、嶋中事件の直後、日教組の小林武委員長を、切り出しナイフで狙って、殺人予備の疑いで逮捕された少年も17歳だった。当時、こうした危険な17歳を生み出した環境や大人たちにも問題があると教育論が多く出された。

〈その他の出来事〉

1月1日、日本海側に降った大雪で国鉄ダイヤが大混乱。乗客15万人が車内で年越しする珍事が起きた。5月16日、韓国で反共・親米の朴正熙少将らによる軍事クーデターが起こり、20日、軍事革命内閣が成立する。

8月1日、大阪・釜ヶ崎で日雇い労働者ら約200人が暴動。警察隊と衝突する。9月3日、黒澤明監督「用心棒」主演の三船敏郎が、第22回ベネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。10月2日、柏戸と大鵬が揃って横綱に昇進。柏鵬時代が到来し、2人の取組に大人も子供も熱狂した。

拙著<美空ひばり最後の真実>が発売中です。

Filed Under: 昭和(中期) Tagged With: クレージー・キャッツ, ザ・ピーナッツ, 渥美清, 黒柳徹子

Primary Sidebar

著者紹介(西川昭幸)

1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

四方山話

「大林宣彦監督」の画像

「映像の魔術師」大林宣彦監督死去

2020.04.16 By 西川昭幸

「理想の母」を演じた名女優・八千草薫

2020.04.04 By 西川昭幸

98歳「日本一のおばあちゃん役者」他界 2010(平成22)年

2020.04.03 By 西川昭幸

他の四方山話記事を読む

アニメ

自分の感情をストレートに出すだけが人間ではない

2020.04.01 By 西川昭幸

日本映画に対するオマージュではなく、生きようとしている人に対するオマージュ

2020.03.24 By 西川昭幸

この胸が詰まっている感じに名前を付けてください

2020.02.24 By 西川昭幸

他のアニメ記事を見る

タグ一覧

スタジオジブリ (5) トーキー映画 (5) マキノ雅弘 (5) 三船敏郎 (14) 中村錦之助 (4) 今井正 (8) 勝新太郎 (5) 原節子 (5) 吉永小百合 (5) 大映 (9) 大河内傅次郎 (4) 宮崎駿 (6) 小津安二郎 (5) 尾上松之助 (8) 山本嘉次郎 (3) 山田洋次 (8) 市川崑 (6) 市川雷蔵 (4) 新東宝 (5) 日活 (19) 木下恵介 (7) 東宝 (66) 東映 (48) 松竹 (43) 栗島すみ子 (3) 梅宮辰夫 (3) 森谷司郎 (6) 森道夫 (6) 森雅之 (3) 活動写真 (15) 深作欣二 (5) 渥美清 (6) 片岡千恵蔵 (4) 牧野省三 (5) 石原裕次郎 (7) 稲垣浩 (5) 美空ひばり (8) 衣笠貞之助 (4) 角川映画 (4) 角川春樹 (5) 阪東妻三郎 (10) 降旗康男 (4) 高倉健 (12) 高峰秀子 (6) 黒澤明 (21)

Footer

新刊紹介

最近の投稿

  • 平成14年の日本映画年間ベスト10、No.1,2,3 2020.06.18
  • 平成13年の日本映画年間ベスト10、No.7,8,9,10 2020.06.18
  • 平成13年の日本映画年間ベスト10、No.4,5,6 2020.06.01
  • 「蜜蜂と遠雷」(配給/東宝) 2020.05.23

検索

Copyright © 2022 · 日本映画100年史