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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成の日本映画年間ベスト10/No.4,5,6

2019.11.23 by 西川昭幸

1996(平成8)興収ベスト10 

(一般社団法人日本映画製作連盟より)

1位/ゴジラVSデストロイア(東宝)
2位/学校の怪談2(東宝)
3位/Shall we ダンス(東宝)
4位/ドラえもんのび太と銀河超特急(東宝)
5位/スーパーの女(東宝)
6位/男はつらいよ・寅次郎紅の花(松竹)

7位/ガメラ2レキオン襲来(東宝)
8位/クレヨンしんちゃん・ヘンダーランドの大冒険(東宝)
9位/7月7日晴れ(東宝)
10位/学校Ⅱ(松竹)

「ドラえもんのび太と銀河超特急」の画像
ドラえもんのび太と銀河超特急

4位/ドラえもんのび太と銀河超特急(東宝)

1996年3月2日に公開された。監督/芝山努、脚本・原作/藤子・F・不二雄、本作は、月刊コロコロコミック1995年9月号から1996年2月号に藤子・F・不二雄によって執筆され掲載された「大長編ドラえもんシリーズ」の映画化作品で長編ドラえもんシリーズ第16作、映画シリーズでは第17作目

ドラえもん達が、22世紀の銀河ミステリー列車「銀河超特急」で「ドリーマーズランド」となった小惑星群を訪れて活躍する内容になっている。この原案は単行本20巻収録の短編作品「天の川鉄道の夜」である。他のドラえもん映画作品と比べると藤子Fの趣味・趣向が多くみられる作品で、この作品は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に対するオマージュでもある。

また、翌年の1997年3月に上映される『のび太のねじ巻き都市冒険記』の執筆途中の1996年9月23日に藤子Fが死去した。このことから本作は藤子Fが結末まで手がけた作品であり存命中に上映を見届けた最後の作品となった。

配給収入は16億円を記録している。また10年以上にわたってドラえもん映画の主題歌を担当していた武田鉄矢も、この作品を最後に主題歌を歌わなくなった。(2013年の作品「のび太の人魚大海戦」で復活提供)なお、本作は第14回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。

「スーパーの女」の画像
スーパーの女

5位/スーパーの女(東宝)

1996年6月15日に公開された。監督、脚本は伊丹十三、原作/安土敏、出演/宮本信子、津川雅彦、六平直政、柳沢慎吾、金満福、高橋長英、伊集院光、絵沢萌子、原日出子、津久井啓太、アゴ勇、あき竹城、松本明子、ヨネスケ、渡辺正行、野際陽子、迫文代、田嶋陽子、柴田理恵、川俣しのぶ、岡本信人、不破万作、沢村国太郎、佐藤蛾次郎、三宅裕司、小堺一機、伊東四朗など。

原作は、「小説スーパーマーケット」の著者である安土敏こと荒井伸也。実在のスーパーマーケットチェーン「サミット」の社長である。この映画の製作にあたっては、同社が全面協力している。

本作品は、スーパー大好きな主婦花子(宮本信子)が幼馴染の五郎(津川雅彦)が経営するスーパーマーケット「正直屋」を立て直していくというコメディタッチのサクセスストーリーである。

本作では、雪印集団食中毒事件や牛肉偽装事件が発覚する数年前にテーマとして描いていることから伊丹十三の先見性が注目を集めた。この映画による影響で改善されたスーパーマーケットも数多くあったという。

配給収入は15億円を記録している。監督の伊丹十三にとっては前2作(「大病人」「静かな生活」)が興行的に失敗に終わっていたことから、この映画でリベンジを図ると誓い覚悟をもって臨んだ作品であった。結果的に「スーパーの女」は大ヒットを記録し、第20回日本アカデミー賞優秀作品賞などを受賞している。

「男はつらいよ」の画像
男はつらいよ・寅次郎紅の花

6位/男はつらいよ・寅次郎紅の花(松竹)

1995年12月23日に公開された。監督/山田洋次、脚本/山田洋次・浅間義隆、原作/山田洋次。出演者/渥美清、吉岡秀隆、後藤久美子、倍賞千恵子、下條正巳、三崎千恵子、前田吟、太宰久雄、佐藤蛾次郎、関敬六、北山雅康、鈴木美恵、笠井一彦、マキノ佐代子、夏木マリ、田中邦衛、笹野高史、神戸浩、千石規子、宮川大助、宮川花子、桜井センリ、犬塚弘、芦谷雁之助、佐藤和弘、前田淳、村山富市、浅丘ルリ子ほか。

本作は、1995年12月23日に公開された「男はつらいよ」シリーズの最終作の第48作である。本作の撮影当時、渥美清は肝臓の癌が肺にまで転移しており、主治医から「出演は不可能」と診断されていたが、本人の意向により無理を押して出演した。

この状況からわかるとおり、この作品での寅次郎はほとんど座っているシーンが多く、テレビに寅次郎が出ているシーンはすべて合成で制作されている。山田監督自身も渥美の体調を考えると「最後になるかもしれない」と思い、リリー(浅丘ルリ子)を出演させることを決定したという。

そのため浅丘は山田監督に「最後の作品になるかもしれないから寅さんと結婚させてほしい」と頼んだと言うが、山田監督はなんとか50作まではと考えていたことから浅丘の願いは叶えられなかったという。

懸念した通り渥美清は半年後の1996年8月4日に死去した。結局続編の制作が不可能となったため本作が最終作となった。

配給収入は11億6千万円を記録した。また、本作では浅丘ルリ子が第9回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞を受賞し、第14回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。

Filed Under: 平成 Tagged With: 東宝, 松竹

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著者紹介(西川昭幸)

1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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