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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成6年の日本映画年間ベスト10/No.1,2,3

2019.10.07 by 西川昭幸

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1994(平成6年)年

1994年(平成6年) 配収ベスト10  

(一般社団法人日本映画製作連盟より)

1位/平成狸合戦ぽんぽこ(東宝)
2位/ゴジラVSメカゴジラ(東宝)
3位/男はつらいよ・寅次郎の縁談(松竹)

4位/ドラゴンボールZ・危険なふたり!超戦士はねむれない(東映)
5位/ドラえもんののび太と夢幻三銃士(東宝)
6位/ヒーローインタビュー(東映)
7位/美少女戦士セーラームーンR(東映)
8位/RANPO(松竹)
9位/ドラゴンボールZ・超戦士撃破!勝つのはオレだ(東映)
10位/クレヨンしんちゃん・ブリブリ王国の秘宝(東宝)

「平成狸合戦ぽんぽこ」の画像
平成狸合戦ぽんぽこ(東宝)

1位/平成狸合戦ぽんぽこ(東宝)

1994年7月16日に公開された。スタジオジブリ制作のアニメーション映画作品。原作・監督・脚本は高畑勲、出演は野々村真、石田ゆり子、五代目柳家小さん、清川虹子、泉谷しげる、三木のり平、林家こぶ平、三代目桂米朝、五代目桂文枝、芦谷雁之助、阿川佐和子ほか。ナレーターには三代目古今亭志ん朝があたっている。

本作品はスタジオジブリの制作の中で唯一宮崎駿以外の監督による作品である。この「平成狸合戦ぽんぽこ」は,江戸時代末期に徳島県に伝わる「阿波狸合戦」がモデルといわれている。ほか、第二次世界大戦の日本とアメリカを描いているとも言われる。

第49回毎日映画コンクールアニメーション映画賞、アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門グランプリなどを受賞している。また、第12回ゴールデングロス賞予告編コンクール賞、マネーメイキング監督賞も受賞している。

配給収入は26億3千万円を記録している。本作は「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」の高畑勲監督が、90年代に急速に進んだ都市開発による自然破壊から自分たちの住処を守ろうと奮闘するタヌキたちの姿をユーモラスに描いたアニメーションである。
舞台となるのは東京の「多摩ニュータウン」。そこに住むタヌキたちは、宅地造成による自然破壊によって、エサ場が次第に少なくなっていく。そんな自分たちの住処を守るために、先祖伝来の化け学で人間たちに対抗するというストーリ。

当時関心が高まっていた環境問題も取り入れられメッセージ性の強い内容となっている。現実的な問題をアニメーションを使ってドキュメンタリータッチで、再現した高畑監督らしさが表れている作品である。

なお、「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台は多摩ニュータウンであるが、本作放映の1年後に公開された「耳をすませば」の主人公の月島雫が住む町が多摩ニュータウンの中の集合住宅だったり、「平成狸合戦ぽんぽこ」のシーンに登場する建設中のコンビニが完成した形で登場したり、とおもしろい共通性がある。

「ゴジラVSメカゴジラ」の画像
ゴジラVSメカゴジラ(東宝)

2位/ゴジラVSメカゴジラ(東宝)

1993年12月11日に公開された。監督は本編を大河原孝夫、特技を川北紘一、脚本/三村渉、制作総指揮を田中友幸。出演は、高嶋政宏、佐野量子、小高恵美、原田大二郎、宮川一朗太、中尾彬、佐原健二、高島忠夫、川津祐介、ラサール石井ほか。

監督の大河原孝夫は「ゴジラVSモスラ」を担当、製作総指揮の田中友幸はゴジラ・シリーズの全作品を手掛けている。脚本の三村渉は「リトル・シンドバッド 小さな冒険者たち」を担当。音楽はゴジラ音楽の生みの親・伊福部昭である。

本作品はゴジラシリーズの20作目である。また、第1作上映から40年目にあたることか、「ゴジラ生誕40周年記念作品」でもある。特撮監督の川北紘一は、同年に公開された「ジュラシック・パーク」との差別化を図る意味でも実写に力を入れ、「恐竜映画ではなく最高の怪獣映画を目指す」との発言もある。

配給収入は、18億7千万円をきろくしている。なお本作は、第17回日本アカデミー賞優秀録音賞、協会特別賞、第12回ゴールデングロス賞優秀銀賞、マネーキングスター賞を受賞している。

人類の科学の粋を集めて作られた最終兵器メカゴシラと日本に上陸したゴジラとの戦いを描いている。ベビーゴジラ、メカゴジラ、ラドンが登場する。また、
メカゴジラからの放電などは実際に電極を付けて高圧放電した本物である。さらに、クライマックスの建物の破壊シーンなどもに特に力を入れて演出しており、広大でち密なミニチュアセットがつくられ、火薬の使用量もシリーズ最高となったという。

「男はつらいよ・寅次郎の縁談」の画像
男はつらいよ・寅次郎の縁談(松竹)

3位/男はつらいよ・寅次郎の縁談(松竹)
1993年12月25日公開された。男はつらいよシリーズの46作目である。監督は山田洋次、脚本/山田洋次と浅間義隆、出演は渥美清、松坂慶子、城山美佳子、島田省吾、倍賞千恵子、吉岡秀隆、下條正巳、三崎千恵子、太宰久雄、前田吟、光本幸子、佐藤蛾次郎、関敬六、西田敏行、佐野高史、桜井センリ、小形雄二、神戸浩、すまけい、ほか。
本作では、御前様役の笠智衆は45作目の「男はつらいよ寅次郎の青春」の終了直後に亡くなっているためキャストロールから名前が消えている。当然出演していないが、御前様は健在であるという設定になっていたため御前様の娘・冬子(光本幸子)がさくらから「御前様お元気?」と問いかけると「元気よ」と答える場面がある。
配給収入は15億7千万円を記録している。また、本作の中で「釣りバカ日誌」の主人公・浜崎伝助とおぼしき男(西田敏行)が釣り道具を持って「くるまや」の前の通り、二言三言会話を交わして去っていくというシーンがある。第12回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。

これは高い人気を持つ映画の主人公を登場させることで宣伝効果を狙う「スターシステム」という発想を取り入れた珍しい演出である。事実ストーリーへのからみはないが、おばちゃんとおいちゃんは雨の日にも関わらず釣りをしている様子を見て呆れていた。
本作品の中で寅次郎が坂を上るシーンがあるが、寅次郎が苦しそうにしている表情が捉えられている。後日談になるが、体調が悪い中作品に出演した渥美清は実際に坂を上るのがきつかったと言われている。

Filed Under: 平成 Tagged With: 東宝, 松竹

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著者紹介(西川昭幸)

アバター1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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