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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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平成5年の日本映画年間ベスト10/NO.1,2,3

2019.09.08 by 西川昭幸

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1993(平成5年)年

1992年(平成4年) 配収ベスト10

(一般社団法人日本映画製作連盟より)

1位/ゴジラVSモスラ(東宝)
2位/REX・-恐竜物語-(松竹)
3位/水の旅人・侍KIDS(東宝)

4位/ドラえもん・のび太とブリキの迷宮ドラミちゃん(東宝)
5位/男はつらいよ・寅次郎の青春(松竹)
6位/ドラゴンボールZ・燃えつきろ!熱戦、列戦、超激戦(東映)
7位/ドラゴンボールZ・銀河ギリギリ!ぶっち切りの凄い奴(東映)
8位/クレヨンしんちゃん・アクション仮面VSハイグレ魔王(東宝)
9位/高校教師(東宝)
10位/病は気から病院へ行こう2(東宝)

「ゴジラVSモスラ」の画像
ゴジラVSモスラ(東宝)

1位/ゴジラVSモスラ(東宝)

1992年12月12日に公開された。本作はゴジラシリーズの第19作目で、観客動員数は420万人を記録。これは2016年に公開された「シン・ゴジラ」の観客動員数が550万人を記録するまでの間ゴジラシリーズ最大のヒット作であった。

監督は「超少女REIKO」の大河原孝夫。脚本は「継承盃」の監督であった大森一樹、撮影は「ヒルコ 妖怪ハンター」の岸本正広、特撮監督は前作「ゴジラVSキングギドラ」の川北紘一が担当。
出演は別所哲也、小林聡美、小沢昭二、大竹まこと、篠田三郎、宝田明ほか。また、本作は第37回アジア太平洋映画祭特殊効果賞、第16回日本アカデミー賞、優秀助演男優賞(村田雄浩)、優秀音楽賞(伊福部昭)、 第11回ゴールデングロス賞 日本映画部門 最優秀金賞している。
配給収入は22億2千万円を記録している。本作では当時関心が高まっていた環境問題も取り入れられメッセージ性の強い内容となっている。その他、女性に人気の高い別所哲也を起用し、別れた夫婦が家族愛を戻すというストーリーを展開した。小林昭二や宝田明、篠田三郎といった特撮を経験したベテラン俳優も多数出演している。

映像では、ラストのモスラ着陸シーンの舞台は大黒埠頭、横浜スタジアムなど検討されたが、脚本では羽田空港になっていた。撮影許可が下りず、撮影は立川飛行場(立川駐屯地)で行われた。出現した巨大な卵の謎を解明するために向かったインドネシアのインファント島のロケは奄美大島で行われ、吊り橋のシーンは、福島県の飯坂で撮影されたという。

また、ゴジラの襲撃地点は、丹沢山地、名古屋市、横浜市、横浜みなとみらい21、横浜ランドマークタワーが破壊されるシーンがあったが、破壊されるランドマークタワーのミニチュアは高さ6メートルである。

特撮作品として東宝は初めてハイビジョンが採用され、みなとみらい21のセットには大量の電飾を使用するなどで、製作費8,000万円を越えたという。

「REX・-恐竜物語-」の画像
REX・-恐竜物語-(松竹)

2位/REX-恐竜物語-(松竹)

1993年7月3日公開に公開された。原作は畑正憲の「恐竜物語」(角川書店・刊)をもとに角川春樹が監督。脚本は角川春樹と「いつかギラギラする日」の丸山昇一、撮影は「遠き落日」の飯村雅彦。恐竜REXの製作は「E.T.」を製作したカルロ・ランバルディが担当。

出演は、主人公の少女千恵役に、テレビCFなどで活躍していた安達祐実が映画初出演、渡瀬恒彦、大竹しのぶ、伊武雅刀ほか。主題歌と挿入歌は米米CLUBが担当している。また、本作は第11回ゴールデングロス賞全興蓮会長特別賞している。

配給収入は、22億円を記録している。生物学者である父親が発見した恐竜の卵から生まれた恐竜の赤ちゃん(レックス)との触れ合いを描いたファンタジーSF映画である。

当時子役だった安達祐実の可愛さとREXの愛くるしさ、そして米米クラブの主題歌か評判を呼び、上映開始2ヵ月という短期間で22億円を売り上げたが、監督の角川春樹がコカイン密輸事件で麻薬取締法違反で逮捕されるという事件が発生した。

事件の影響で全国各地の映画館で相次ぐ上映打ち切りになり、配給元の松竹に大打撃を与えた。また、角川自身も角川書店社長の座を追われ、角川書店はもちろんのこと、映画界全体にも大きな衝撃を与えた。

「水の旅人・侍KIDS」の画像
水の旅人・侍KIDS(東宝)

3位/水の旅人・侍KIDS(東宝)

1993年7月17日公開された。監督は「はるか、ノスタルジィ」の大林恒彦、脚本/末谷真澄、音楽/久石譲、主題歌は中山美穂が歌っている。出演は、山崎勉、伊藤歩、尾上丑之助、原田知世、吉田亮、南原清隆、風吹ジュン、岸部一徳、由利徹ほか。なお、本作のテーマ曲はロンドン交響楽団の演奏している。
原作は脚本の末谷真澄の作品「雨の旅人」マガジンハウス刊である。本作は、フジテレビの制作により全編の90%のシーンをハイビジョン合成にした最先端技術を導入しことで注目され大ヒットとなった。また、本作は第11回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。
配給収入は20億3千万円を記録した。本作の監督の大林宣彦は、師とあおぐ本多猪四郎に捧げた特撮映画であると語っている。本多猪四郎とは1954年の『ゴジラ』の監督として知られている。
時空を越えてやって来た一寸法師のような小さな老武士・少名彦役に「僕らはみんな生きている」の名優・山崎努を立て少年との交流を通して、自然保護などのテーマを織り込みながら描いたSFファンダジー映画である。
なお、主人公の少年とその姉役はオーディションにより新人が選ばれたが、原田知世が「時をかける少女(1983)」以来久々に大林映画に出演したのも話題となった。
また、舞台演出家の鴻上尚史が大林監督にメイキングビデオの撮影を嘆願。メイキングビデオを撮影している。制作されたメイキングビデオは「映画の旅人」と題して、映画公開時にポニーキャニオンから発売されている。

Filed Under: 平成 Tagged With: 東宝, 東映, 松竹

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著者紹介(西川昭幸)

アバター1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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