
1992(平成4年)年
1992年(平成4年)興収ベスト10
(一般社団法人日本映画製作連盟より)
1位/紅の豚(東宝)
2位/おろしや国酔夢譚(東宝)
3位/ドラえもん・のび太と雲の王国(東宝)
4位/ドラゴンボールZ・激突100億パワーの戦士たち(東映)
5位/ミンボーの女(東宝)
6位/ドラゴンボールZ・極限バトル三大超サイヤ人(東映)
7位/遠き落日(松竹)
8位/ゴジラVSキングギドラ(東宝)
9位/男はつらいよ・寅次郎の告白(松竹)
10位/釣りバカ日誌4(松竹)

4位/ドラゴンボールZ・激突100億パワーの戦士たち(東映)
1992年3月7日に公開された。ファミリー向けの劇場用「東映アニメフェア」の一環として上映された作品。悪の戦士メタル・クウラと死闘を繰り広げる孫悟空の活躍を描いたアニメ-ション映画。
鳥山明原作の同名コミックの映画化で、「ドラゴンボール」シリーズの劇場公開作第9弾。監督は西尾大介、脚本/小山高生、原作/鳥山明である。また、本作は第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。
配給収入は16億円を記録している。前作「ドラゴンボールとびっきりの最強対最強」の完全な続編として描かれている。また、この作品は劇場版シリーズの中で最高の配給収入と観客動員数を記録。
新ナメック星が正体不明の星に突如襲われ、新ナメック星では多くのナメック星人が行方不明になっていた。調査を依頼された悟空は、悟飯、クリリン、亀仙人、ピッコロ、ヤジロベーたちと新ナメック星に向かった。
そこに現れたのは悟空に敗れたはずのクウラだった。実は死んだクウラはサイボーグとなって甦っていたのだ。悟空はスーパーサイヤ人となり、サイボーグ・クウラと死闘を続けるが決着がつかない。
そんな中、悟空がしかけた技でクウラからの放電に感電、再起不能になってしまう。再起不能の傷を負った悟空、しかし、そんな悟空を救ったのが宿命のライバルベジータだった。そして何とかクウラを倒して機械惑星を破壊することができた。

5位/ミンボーの女(東宝)
1992年5月16日に公開された。 監督・脚本は伊丹十三、出演は、宮本信子、
津川雅彦、柳生博、きたろう、大滝秀治、三谷昇、三宅裕司、小松方正、柳葉敏郎、鈴木正幸、ガッッ石松、大地康夫、村田雄浩、中尾彬、伊東四朗、宝田明ほか。本作の舞台は東京にある「ホテル・ヨーロッパ」という設定で行われたが、撮影は、完成前の長崎県ハウステンボス内のホテルが使われた。
本作は、ヤクザの民事介入暴力をテーマにしたもので、公開2ヵ月前に「暴力団対策法」が施行されたため、世間の注目を集め大ヒットとなった。しかし、ヤクザを取り上げた映画であるため製作段階から公開されたら事件が起きるのではないかと、不安視されていた。
事実、公開直後に伊丹監督は自宅近くで刃物を持った後藤組の5人に襲撃され、顔などに全治3か月の重傷を負った。その後も、伊丹作品の「大病人」では、公開された映画館のスクリーンが切り裂かれるという嫌がらせが起きている。
配給収入は15億5千万円を記録している。本作は、ヤクザにゆすられ続けるホテルとヤクザの対決のストーリーである。
ホテル・ヨーロッパでは、ヤクザの脅しに屈して一度金を出してしまったため、それから日本中のヤクザが訪れるようになる。そのため内定していたサミット会場招致も断られてしまう。
そこで、ホテルではこの状況を打開するためにヤクザへの対応役を従業員の中から任命する。しかし、ヤクザを追い出すどころかますますヤクザの恐喝を悪化させてしまう。

そのため、民事介入暴力(民暴)を専門とする弁護士井上まひる(宮本信子)を雇うことにする。弁護士は、港町警察署の明智刑事に協力してもらい、ヤクザ相手に経験と法律を武器に立ち向かう。
任命された従業員も徐々に勇気を持つようになる。そんなとき、ヤクザたちは賭けゴルフのスキャンダルをホテル従業員に仕掛け、そのスキャンダルをネタに莫大な金をせびろうとする。
なかなか屈しないホテルに対して街宣車を使って嫌がらせを行う。弁護士のまひるはそんな嫌がらせに対抗するため、裁判所に組事務所に対し不作為の仮処分を申請する。
申請は認められたものの弁護士まひるはヤクザの襲撃を受け、出血多量で病院に担ぎ込まれてしまう。ヤクザは彼女の不在を幸いとして大挙してホテルに乗り込んでくる。
しかし、ホテル側は今までと違い毅然として交渉に臨む。脅しに屈せず、恐喝の言質を取ることに成功する。ヤクザたちは恐喝の現行犯で待機していた警官隊によって一網打尽となった。
その後、退院した弁護士のまひるがホテルを訪れると、そこにヤクザの大親分が手下を連れてホテルへと入って来るところだった。しかしホテルの従業員たちはヤクザたちの前に毅然と立ちはだかり、親分たちのホテルの利用をきっぱりと断った。
ヤクザたちは彼らの姿に薄笑いを浮かべホテルを去っていった。そこには、ホテル・ヨーロッパの成長した姿がそこにあった。

6位/ドラゴンボールZ・極限バトル三大超サイヤ人(東映)
1992年7月21日公開された。「ドラゴンボール」リーズの劇場公開作第10弾である。夏休みの東映アニメフェアの1つとして上映された。監督は菊池一仁、脚本/小山高生、原作/鳥山明である。また、本作は第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞している。
配給収入は14億5千万円を記録している。前作の「ドラゴンボールZ激突100億パワーの戦士たち」も本年のベスト4にランクされるというWベスト10という快挙である。
本作のタイトルにある3大超サイヤ人とは、孫悟空・ベジータ・トランクスの3人で、映画にトランクスが初出演した作品でもある。また、劇場版10作目ということもあって、劇場公開時販売されたプログラムには過去10作品を振り返る内容の記事も掲載されている。
平和な日常を送っていた悟空達は、突如として襲撃を受ける。ドクター・ゲロの作った人造人間である事を察知する。ドクター・ゲロが完成させた最強の人造人間13号、14号、15号が大暴れする。
驚異の人造人間を相手にする悟空は、スーパーサイヤ人となって闘う。14号、15号の連携による攻撃で悟空は苦しめられるが、トランクス加勢にやってくる。そこで、悟空たちは敵を氷河地帯におびき寄せ、闘いを開始する。
しかし、連携速度を上がった14号と15号から悟空はダメージを受けてします。悟空とトランクスは徐々に追い詰められていく。
悟空とトランクスは、手助けにやってきたベジータとの3人で、黄金に輝くスーパーサイヤ人に変身して人造人間たちと闘う。一進一退を繰り返しながらも最後には、悟空が元気玉を取り込んでしとめることができた…。
