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日本映画100年史

本【日本映画100年史】をリアルタイムで加筆していく、ライブブックブログ!

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時代劇の全盛期を支えた大スター

2019.06.10 by 西川昭幸

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1966(昭和41)年〜1988(昭和63)年

時代劇3大スター、デビューは共に1954年

最近は時代劇がめっきり少なくなってきたが、昭和30〜60年代に活躍した萬屋錦之介、市川雷蔵、勝新太郎は時代劇の3大スターである。この3人、何故かデビューは共に1954(昭和29)年。勝新太郎と萬屋錦之介は1997(平成9)年、同じ年に亡くなっている。

東映時代劇の重鎮・萬屋錦之介

歌舞伎俳優から転身して、映画・テレビの時代劇俳優として活躍。1972(昭和47)年、中村錦之助から萬屋錦之介に芸名を変える。父は三代目中村時蔵、俳優の中村嘉葏雄は弟、五代目中村時蔵、二代目中村錦之助、二代目中村獅童はそれぞれ甥にあたる。妻はいずれも女優の有馬稲子(初)、淡路恵子(再婚)、甲にしき(再々婚)。

長男で俳優の島英津夫と次男は淡路恵子の連れ子。三男は淡路との間に出来た小川晃廣(バイク事故死)、四男に萬屋吉之亮(元・俳優、2004(平成6)年に窃盗罪・家宅侵入罪で実刑判決、2010(平成22)年に自殺)がいる。

美空ひばりの相手役

映画デビューは、23歳の1954(昭和29)年。「ひよどり草紙」(松竹)で、美空ひばりの相手役として出演。美空ひばりが所属していた新芸術プロダクションの製作である。

その後、新東宝を経て東映に移籍。東映が2本立て興行を行うので、撮影体制を強化していた時で、1954年(昭和29)年、NHKラジオの連続ドラマ「新諸国物語・笛吹童子」が映画化されるので出演。これが大当たりで一躍スターの仲間入りをする。

以後、大川橋蔵や東千代之介らと東映時代劇の看板となり、「時代劇の東映」の全盛期を支えた。その活躍はまさに大スターと呼ぶのに相応しい働きぶりだった。

「錦兄ィ」「錦ちゃん」と呼ばれ親しまれた

「一心太助 天下の一大事」昭和33年
「一心太助 天下の一大事」昭和33年

その明るく、気さくで豪快な性格から俳優仲間や裏方など、多くの人達から「錦兄ィ」「錦ちゃん」と呼ばれ親しまれた。しかし、1966(昭和41)年、東映の労働争議で「東映俳優労働組合」委員長に就任するも、争議の集収が出来ず東映を退社。

1968(昭和43)年、「中村プロダクション」を設立。本格的にテレビ時代劇の世界に進出し数々のドラマを演じた。テレビの代表作は「子連れ狼」「破れ笠刀舟」「破れ奉行」「長崎犯科帳」「破れ新九郎」等がある。

重症筋無力症を克服したが

1982(昭和57)年、中村プロダクションが13億円の借金を抱え倒産。莫大な借金の中、歌舞伎公演の途中で倒れ、重症筋無力症と診断される。同年8月に胸線腫摘出手術をし、同年11月退院。闘病生活の結果1983(昭和58)年、重症筋無力症を克服する。

しかし、1997(平成9)年3月10日午後2時41分、咽頭癌を養生中、肺炎を併発し千葉県柏市の国立がんセンターで逝去。64歳だった。

Filed Under: 昭和(後期) Tagged With: 中村錦之助, 勝新太郎, 大川橋蔵, 市川雷蔵, 新東宝, 東千代之介, 東映, 美空ひばり, 萬屋錦之介

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著者紹介(西川昭幸)

アバター1941年北海道生まれ。東洋大学社会学部卒。
映画会社勤務などを経て現在、公益社団法人理事。
<主な著作>
「北の映画物語」(北海タイムス社)、
「美空ひばり公式完全データブック 永久保存版」(角川書店)、
「活字の映画館 明治・大正・昭和編」(ダーツ出版)、
「日本映画100年史」(ごま書房新社)、
「美空ひばり最後の真実」(さくら舎)、
「昭和の映画ベスト10、男優・女優・作品」(ごま書房新社)

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